コメントいただいた方へ
うちのRくん、絵だけはかなり上手です。といってもたぶん芸術的なものでなく、漫画です。絵画教室を開いてもらおうと思ってます(予定)。
では本文です。社協では支え合い・助け合いの仕組みづくりが大きな仕事の一つですが、ちょっと視点を変えてみます。
(引用開始)
人間は生まれてから死ぬまで、生存のために他人からの世話を必要とする。必要な世話がすべて、愛情、感謝、友情、尊敬から与えられるのなら、個人の人生は幸福であろう。また、そのような社会は最高に快適であろう。
しかしながら、無償の世話は家族や親しい人に対してのみ期待できるものであって、見知らぬ人には期待できない。人間は普遍的な愛情をもつことはできないからである。見知らぬ人から世話を受ける方法として考えられるのは、その人の物を強奪するか、その人を奴隷にすることである。しかし、もうひとつの方法がある。私はあなたが必要とする物をあなたにあげよう、そのかわり。あなたは私が必要とするものを私にください。このように相手を説得するのである。つまり、自分の世話と見知らぬ人の世話を交換するのである。
出所:日本経済新聞朝刊(1月31日)
やさしい経済学-名著と現代
アダム・スミス「国富論」「道徳感情論」
(引用おわり)
アダム・スミスといえば経済学の始祖であり、市場原理を説明した「神の見えざる手」が有名ですが、上記によれば経済活動の根本には世話(助け合い・支え合い)があります。経済と地域福祉というやもすれば対立的な概念ですが、本質は同じであることがわかります。
まず愛情や友情から得られる世話は家族や友人から相互に得られる。これは経済と地域福祉において同様です。しかしそれだけの世話だけでは生活することができない。ではどうするか。この次の方法が異なります。地域福祉であれば、いわば愛情や友情、感謝を広げていくことだと思います。第一義的である家族・友人を拡大することで世話の範囲を広げる。経済活動は世話の拡大の手段として、交換を行う。交換とは上記引用のとおり相互の欲求の満たすために価値の移転を行うことです。ただし交換は身近なところで合致することばかりではありませんので、流通が必要となる。流通を可能にしたのが貨幣です。
では、経済活動を可能にした貨幣と同様な地域福祉は何でしょうか。これは社協が行っている地域福祉活動が一つの手段となるのではないでしょうか。交流する機会をつくる、見守り活動をする、広報活動をする、イベントをするなど、いわば愛情や友情を流通させているといえるのではないかと思います。
今回は直感的ですが、古典派経済学と地域福祉を関係づけてみました。なんとなく説得力ありませんでしたか?
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